売上を上げる方法は、3つしかありません。
それは、
1.客数を増やす
2.客単価を増やす
3.来店回数を増やす
今回は客数を増やすについて話してみたいと思います。
ほとんどの経営者さんは
「売上を上げる=客数を増やす」
と考えるのではないでしょうか?!
私もコンビニをやっていた時客数を増やすことを考えていました。
そして私のところにくる相談も、集客に関するものが圧倒的に多いです。
インターネットで調べても集客に関する情報は凄く多いですね。
それだけ集客に関するニーズが多いのだと思います。
◆客数とは
客数とはあなたのお店を利用した総人数ですね。
一般的に客数と呼んでいるのは、過去1年以内に来店したお客さま数です。
過去1年以内に来店したお客さまには
初めて来店したお客さまからいつも来店してくれているお客さままで様々います。
来店回数1回のお客様と来店回数4回のお客様の間には
天と地ほどの差があるのです!!
あなたにはその理由がお分かりになりますか??
一般的に来店回数1回のお客様を新規客と呼び、
来店回数2回以上のお客様を既存客(※1)と呼びます。
※1:実ははもっと細かく分類しますが、簡単に説明するため
◆新規客と既存客のどちらの客数を増やすか?
ほとんどの経営者さんが客数を増やすと考えると、
新規客を増やすことを行うのです。
だから多くの経営者さんが経営に苦しむのです。
もう少し具体的に見ていきましょう。
たとえは、同じ業種のA店とB店があるとします。
両方とも過去1年以内に来店した客数は100人と同じです。
(A店)
来店回数1回:80人
来店回数4回:20人
(B店)
来店回数1回:30人
来店回数4回:70人
ここであなたに質問です。
A店とB店のどちらが売上が多いと思いますか?
・・・
・・・
・・・
そうです。
答えはB店です。
1回あたりの客単価が1万円だとします。
そうすると、
A店の売上は
80人×1回×1万円=80万円
20人×4回×1万円=80万円
合計して160万円です。
一方、B店の売上は
30人×1回×1万円=30万円
70人×4回×1万円=280万円
合計して310万円です。
A店とB店は全く同じ業種で客数も客単価も同じですが、
新規客と既存客のどちらの客数を増やすかで2倍弱の売上の違いに
なりますね。
ここでは具体的にお話しませんが、利益は売上以上に違います。
ここでいう新規客の客数を増やすことが一般的に集客と言われていることです。
一方、既存客の客数を増やすことがリピート率を高めて、
何回も何回も来店してもらうようにすることです。
ちょっと頭が混乱するかもしれませんが、
客数を増やすにはもう一つあります。
それは1年以上前に1回以上来店したことがあるが、
1年以内には来店していないお客様です。
この1年以上前に来店したことがあるお客様に再度来店してもらうコストは
1回も来店したことがないお客さまに来店してもらうコストの5分の1とか8分の1で済みます。
客数を増やすといってもどんなお客さまを増やすのか考えながら行って下さいね。
◆割引で集客した際の弊害
多くの経営者さんが集客するために簡単に割引を利用します。
もちろん、正しい知識を持っていて戦略で割引するのであれば問題は
ありません。
しかし、ほとんどの経営者さんはただ単に集客するために割引を使うのです。
売上アップ全般でお話した売上の方程式に30%割引を入れますと
「1×0.7×1=0.7」
まあ、当たり前ですが売上は30%下がりますね。
これを元の売上以上にするためには客数を
どのくらい増やせばいいと思いますか?
ちょっと計算してみて下さい。
・・・
・・・
・・・
答えは、
「客数×0.7×1=1」→「客数=1÷0.7=1.43」
つまり、
客数を50%近く増やさないと元の売上にはなりませんね。
これを現実的に考えてみて下さい。
美容師やコンビニ定員が今まで8時間働いていたとして、
客数が1.5倍くると計算上働く時間は12時間になりますね。
スタッフとしては今までの1.5倍も働いているのだから
給料も1.5倍にしてくれと思うのは当然ですが、お店としては
売上は変わっていないのでその要求には応じられませんよね。
逆に利益は現状維持どころか広告宣伝費により利益は減っているはずです。
経営者さんがこんな経営を続けていると、スタッフはどんどん辞めて行き、
お客様も離れて行き、廃業へまっしぐらです。
経営者さんはただ単に客数を増やそうと考えただけなのに。。。
なぜこのような状況になるのでしょうか。
その原因は経営戦略やマーケティング戦略の正しい知識を持っていないからです。
今はスタッフさんについて考えましたが、
スタッフさんの接客次第でも既存客も離れていく恐れがあります。
考えてみて下さい。
客数が1.5倍になるということはめちゃくちゃ忙しくなるということですよね。
当然お客様の待ち時間も増えるでしょうし、
スタッフも激務でヘロヘロになるので、サービスの質も落ちますよね。
お客さまは待ち時間も長くなるし、サービスの質も落ちたお店にいつまでも
来店すると思いますか?
ほとんどのお客さまが近くのライバル店に流れていくと思います。
まあ、ここまでひどくはないと思いますが、
安易に割引で集客するとこのような弊害が起こります。
経営者さんはこのようなことも考えながら売上アップの戦略を練っていく必要があります。